たびろぐ

ジオサイトを訪れる旅を中心に。山登りをした際は岩石の写真記録として。

日本の地形・地質―見てみたい大地の風景116 (列島自然めぐり) 年代で見る 日本の地質と地形: 日本列島5億年の生い立ちや特徴がわかる

2018春 日本海 鳥取県〜兵庫〜京都旅行 2日目

今朝の天気は曇り空、少し雨もぱらついていますが昨日よりは良くなっています。まずは「鳥取砂丘」へ。

プレハブ小屋の「鳥取砂丘ジオパークセンター」で散策ルート確認。直ぐそばに改修中(建設中?)の建物があったので、完成したらそちらに移るのかもしれませんね。

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寒いし風も強い。。でもこの強い風が鳥取砂丘を生み出しています。まずは遠くに見える丘、高さ47メートルの「馬の背」を目指します。

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馬の背に到着。そこから北方向を見下ろした写真。写真だと穏やかに見えますが、頂上にいると風に煽られた砂にバシバシ叩かれて、立っているのも大変です。

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少し進んで人が少ないところでは「風紋」ができています。

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こちらは大山の火山灰が露出している場所。5万5千年前の地層です。

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いやぁ、砂丘散歩、楽しすぎてポケモンするを忘れてしまいました。晴れた日にまた来てみたいです。

お次は砂丘と道を挟んで反対側にある「露頭」を見学へ。

脇に立っていたポールははじめ排水管かと見間違えましたが、三層の目印でした。

一番下が「古砂丘層」。第3氷期辺りらしいので、20万年前以降ですね。

真ん中のオレンジの層は「火山灰層」。大部分は5万年前の大山の噴火で飛んできた黄褐色の軽石からなる地層。下には阿蘇4火山灰(9万年前)や三瓶木次軽石(11万年前)、上には姶良Tn火山灰(約2.5万年前)も混じっているそうです。

三瓶山は2年前に登り、姶良については今年になって桜島を訪問した時に触れたばかりなので親近感がわきます。

そして一番上の層が「新砂丘層」になります。

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かの有名な鳥取砂丘にようやく足を踏み入れることができ感無量でした!

 

さてお次は 「岩戸海岸のタフォニ」を見に行きます。

車窓からは「らっきょう畑」が見えます。「砂丘らっきょう」と呼ばれ、砂地でも育つ強い生命力を持つらっきょうの栽培が盛んだそうです。

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 目的地に近づくとお地蔵さんがまつられているタフォニ発見。「窟石尊(くっせきそん)」と呼ばれているそうです。

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岩戸漁港近くに車を停め、海岸沿いの山道を歩きます。

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この右側の岩がタフォニのような、、でももう少し進んでみます。本日は波が荒く、クルーズも欠航。翌日も波が荒かったため、残念ながらこの旅行中に海から岩々を眺めることはできませんでした。

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遊歩道はこんな感じです。草が刈られていて歩きやすかったです。

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歩道沿いにかわいい花が咲いていました。「タニウツギ」といって日本海型気候の山地の谷沿いや斜面に多く見られるそうです。初めて見ると思います。本旅行中時々目にしました。

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タフォニ発見! 本当はもっとわかり易い場所があるようなのですが、見つけられなかったのでこれで良しとし引き返しました。

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お次は「千貫松島」へ。

漁港近くに車を停めて遊歩道を進みます。

険しくも美しい風景が見えてきました。

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あ、ありました。穴が開いているのが「千貫松島」です。

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岩は花崗岩だそうです。岩の上にある1本の松が特徴です。岩質は違いますが切り立った岩だからか、和歌山県の海金剛を思い出しました。

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 遊歩道に露出した岩。花崗岩のようです。

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 お次は「城原海岸」へ。

空も晴れてきて景色がとても美しいです。

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この辺りの岩は花崗岩ですが、ところどころに紫-ピンクがかった部分があります。これは石英斑岩の岩脈だそうです。写真にはうまく色が現れていないのですが、その色が非常に美しく感じました。

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海岸にあった石。

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お昼ご飯は「シーサイド浦富 海鮮食堂」でいただきました。 

鯛の塩焼き、サラダ、茶碗蒸し、おしんこ、ご飯、味噌汁がついて1080円。美味しかったです!

 

さて、お昼の後は食堂のすぐ近くにあるジオパークセンターに立ち寄りました。

「山陰海岸ジオパーク 海と大地の自然館」 

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f:id:daifukupon:20180522122217j:plainさかなクンがギョギョバイザー。さかなクン絵が上手いなぁ。

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それほど広くありませんが、小さい博物館のようでちゃんと手がかけられています。子供向けのイベントも開催されていました。

 

さて、お次はジオパークセンターのはしごで、但馬海岸近く、新温泉町にある「山陰海岸ジオパーク館」。なぜこんな近い距離に2つのジオパークセンターがあるかというと、県を跨いでいるからでしょう。

 

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名前だけで写真を撮ってしまった 北海道 「ガッカリ沢」の明礬石。ネット情報によるとガッカリ沢は小樽市の朝里地区らしいのですが、今はダムに沈んでしまったとか。

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 話は変わりますが、ちょうどこの旅行の数日後、このままだとジオパーク認定を取り消されてしまうかもしれないというニュースを見ました。

私が今回山陰海岸ジオパークに来て個人的に感じたのは、見どころのパンフレットが個々の冊子として何種類もあり(地域ごと)、どれを見たら良いのかわからないなぁと、ということでした。できれば1つが良いですが、3県を跨いでいるのでせいぜい3つくらいにしてくれたらまだ分かりやすかったかも。

あとはここだけではありませんが、文化、また自然分野でも生物、植物、地学、全てを縦グシ(ある地域に絞って)で紹介されていることが多いです。できれば横グシでジオパーク全体の中からトピックを絞り(例えば地学だけ)を取り上げたパンフレットがあると良いのに、と常々感じています。

良かった点は人。どの施設の方も人柄がよく、私からの問いに親身になって対応してくれました。

 

さてお次は「三尾大島」の 対岸へ。「三尾大島」は流紋岩質の柱状節理が見られるのですが、波が荒く船は欠航。ジオパークの方に同じような節理が見られるこの場所を教えていただきました。

 この辺り↓↓

遊歩道ではないので足元注意。

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本日のジオサイト巡りはこれにて終了!お宿に向かいます。 

途中「余部橋梁」を通り過ぎる際、いいタイミングで電車が来ました。余部橋梁は1986年に転落事故が発生、亡くなられた方もいらっしゃるということを知りました。

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ようやく無事宿に到着!本日の宿泊は「城崎温泉」 。あの志賀直哉の「城の崎にて」の城崎です。はて、どんな物語だったかな??

それはさておき、浴衣で行き交う方々と下駄の「カランコロン」が情緒を引き立て、雰囲気がとてもいいです。

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 ただゴールデンウィーク中ということで、外湯はどこも激混みでした。。

 

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